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2007年10月16日(火)。
お昼過ぎに大阪府の河内松原駅到着。
そこから迷いながら今回の訪問先「松原高校」にたどり着いたのは、集合時間ギリギリ。
迎えてくださったのはとても優しく面白い先生だ。
今回の訪問メンバーは、みどりさん、りんりん、みどりさんと同じゼミの真弓さん、塚本くん。
* * *
松原高校は、大阪府の松原市にある府立高校だ。
1972年に松原市民の「普通科公立高校を松原市内に建設しよう」という運動によって開校された。
「一流でも三流でもない高校間の格差を否定した新しいタイプの高校=地元高校を創ろう」
という目的を持って、生徒が学校の中身作りに取り組む。
校内的にも同和教育を中心に据え、「生活規律」「学力」「仲間作り」を大切にする教育方針。
1978年には、重度の障害を持っている生徒もともに高校に行きたいという署名運動が起こり、
翌年には準高生としての受け入れが始まる。
2001年には、知的障害のある生徒の高校受け入れの制度化に向けての調査研究校の1校として指定を受ける。
さらに、新たな地域の総合高校としての総合学科も開設された。
平和学習・スタディーツアー(タイ)・HIVやAIDS予防啓蒙活動(るるくめいと)など、生徒が中心となった学習活動を積極的に行っている。
詳しくは以下URL
学校HP http://www.osaka-c.ed.jp/matsubara/
るるくレポート http://eec.seesaa.net/article/36140999.html
体育祭の様子
るるくめいとの出前授業の様子
* * *
学校に到着後、今日の見学予定や松原高校について先生から説明をしていただく。
この日、学校内には私達以外にもスーツを着た若い人たちがたくさんいた。
大阪府の初任者研修で、松原高校に府立高校の初任者の先生方が見学に来られる日だったみたいだ。
はじめに、知的障害を持った生徒たちによる劇を見させてもらった。
内容は、「花咲か爺さん。」
20人ほどの観客を前に、堂々とせりふを言う。
殿様役を演じていた生徒の元気な笑顔が浮かぶ。
今日の発表に向け、何ヶ月も練習してきたのだという。
そして、次は学校の授業見学。
総合学科のフランス語の授業。
生徒たちは互いに活発に話している。
ただ、内容は授業のことについてである。先生にも話しかける。
「授業中は、聞くか、寝るか、せいぜい隣の子と話すか。」といった高校生活だった私には驚きだった。
授業がすごく元気。
知的障害を持った生徒の高校受け入れ。
授業で他の生徒とどう共に学んでいくのか、と思っていた。けど。
松原の学校では、それが自然だった。
共に同じ空間で学べるときは共に学び、
個別の授業の方が良いときは個別で学ぶ。
教師がつくときもあれば、つかないときもある。
とても自然でシンプル。
* * *
松原高校では三つの「WA」というものを、とても大切にしていた。
「話」…出会いと体験、多彩な授業で育つ
「社会に参加するチカラ」
「和」…ルールと思いやりを大切にする
「責任をはたすチカラ」
「輪」…つながりあってお互いを認め合う
「ともに生きるチカラ」
「校訓」というものがあっても、空文化してしまい本当に活きた形になっていない
「額の中の飾り物」になってしまっている学校が多い中で、
ここ松原高校の3つのWAはいきていた。
授業中や生活の中で、生徒の様子を見てそれを感じた。
例えば1つ目の「話」。
松原の生徒はとても元気だ。
授業中も、分からないところは「分からない」、
出来ないところは「教えて」とお互いに言う。
授業の中でもプレゼンや企画を題材として扱い、話し合いの中から共に学びあっている。
「和」や「輪」についても、生活の中で互いにルールを守り、
人と人とのつながり=共に生きることを誰よりも生徒達自身が大切にしていた。
* * *
松原高校には、どこかゆるゆるとした空気が流れている。
生徒達にも。先生にも。学校全体に。
差別を「意識」しているのではない、
自然体の中で関わりを持ち、互いに認め合っている、
だからこそのやわらかい空間なのだろう。
「共に学ぶ。」
「共に認め合う。」
こういった空間のことをいうのかもしれない、と感じた。
それがとても自然なのが、ここ松原高校だった。
投稿:りんりん
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具体的には興味深い取り組みをしている学校や教育現場を訪問して、見学&お話を聞かせてもらったり。
おもしろい教育の場がたくさんあります。
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